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福岡の小さな会社で代表が育休をとった話・後編2023.06.02

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こんにちは。FCCテクノ代表取締役の西村です。
最近、育休を取得しましたので、その件についてまとめたいと思います。
福岡の小さな会社ですが、最近子育てメンバーが増えてきており、育休はとても重要な経営課題であると考えています。以下記載していきます。
今回は後編をお話します。前編はこちらです。
(後編)
代表が育休をとった会社への影響
今後のFCCでの育休に向けた課題
まとめ

■代表が育休をとった会社への影響

前編で記載した通り、代表取締役である私は、育休をとることにしました。取締役なので、育休という概念がそもそもないのですが、あえてとってみるのが大事であると思いましたし、会社において産育休を推進する上で、自分は取得せず、キャリアに全振り、みたいなのは無しだな、と思い、あえて取ることにしました。
会社への影響は、二つありました。
一つ目は、権限の集中について、明確に体感できたことです。当時(今もですが)、我々も第二創業期の真っただ中にあり、代表取締役に権限を集中し、素早く物事を進めることで、成果を上げる体制を敷いていました。なので、意思決定や会議が私自身に紐づき、会社と私の結合度の高さを改めて感じる機会となりました。いろいろと滞ることがでてきて、職員に迷惑をかけてしまいました。
ただ、人である以上、いつも健全であるとは限らないし、何かあったときのリスクマネジメントを進めるためにも、ある程度事業が軌道に乗りはじめたら、分権化の徹底の推進が必要だな、と思いました。常に会社の事を考え、会社とともにいることは、成長において必要な要素であると感じますが、持続的な体制を作っていく上では、偏りはリスクだなと改めて感じました。
また、職員に迷惑をかけてしまったのですが、「子育てしているから」という免罪符を捧げればよいわけではないのですが、本質的には、多少迷惑をかけてでも、後で取り返すから待っててね、と気軽に言える雰囲気を作る、普段から貸し借りを作る、みたいなことを意識するのがとっても大事だと思いました。この雰囲気の醸成は、兎に角大事で、時間がかかることなので、制度を整えていく以上にすぐにでも会社で着手すべきである、と思いました。
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二つ目に、前半に記載した通り、育休に関してリアルな考えを持つことができるようになりました。家で新生児・幼児と向き合い一日過ごすことの大変さ(なかなか目が離せない、自分自身のことがどんどん後回しになる、すべてが初めてでうまくいかない)を自分自身でも感じることができました。
おそらく、24時間働くモーレツサラリーマンであったら、気が付けない視点であったと思います。前編に書いた事と近しいのですが、子育てするときにどんな支援が欲しいか、何があれば助かるのか、ということを改めて理解できたように思います。人手も欲しいけど、核家族化が進んでいる現代においては、孤独を癒す人が必要だったり、単に誰かが家にいればいい、というものでもないな、と感じました。
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■今後のFCCでの育休に向けた課題

上記や、前編を踏まえて、代表取締役こそ率先して育休をとるべきだ、と感じます。少子高齢化が先鋭化している我が国だからこそか、社会保険制度における産育休は他国に無いぐらい充実しています。これら社会福祉は社会保険料の納付を通じて支えていく若年層が使える数少ない権利です。しっかりこれらを活用していただきたいな、と思います。
他方で、子供の有無が会社での評価・給与に反映すべきではない、と感じています。シングルの方、DINKsの方など、多様な生き方がある時代です。子供を産むというのも、あえて選択的に行うもので、義務ではなく、個人の裁量にゆだねられます。あくまで社会保障制度をうまく活用し、その枠内や、就業規則の中で、子育て世代でない人と、フェアに負担をわかちあっていく、そういった考え方が良いな、と思います。
よって、本当に働きやすい会社とは、自身の生活スタイル・家庭観・人生観を必ずしも意識しなくてよい環境がある会社ではないか、と思います。どの生き方や価値観にも等しく意味があり、各個人の在り方は尊重されるべきです。不平等・不公平は、当事者同時で感じる相対的な主観的印象である、ととらえています。おそらく、どのような制度を作っても、偏りは生まれるのではないか、と思います。
ただ、そうであったとしても、偏りと日々向き合い、どうやったら仕事と生活を混ぜていけるか、人生トータルで見たときに、よかったね、と思える人が増えていくために、その偏りをどう生かしていくか、どのように変えていくか、ということを会社としても、個人としても考え続けるのが大事だなと思いました。
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まとめ

故に、FCCにおいては、いつかの日に、産休・育休、特に男性の育休も、当たり前の光景となって、誰もが意識しなくていい雰囲気を作っていきたいと思います。各自が仕事を通じて当たり前に自己実現を図り、自己実現をはかろうとするからこそ、生活と仕事を両立しうること、それをもってして、仕事とプライベートを分けない、全人的な生き方が肯定されていくのが理想だな、と思います。
というのも、会社にいる時間は本当の自分ではなく、プライベートが本当の自分である、と定義づけるのではなく、仕事もプライベートも役割が違うものであるが、同じ時間であり、どちらも自分自身である、ということです。
これを踏まえると、プライベートを激変させうる出産については、働き盛りであるから、とか、自身が大黒柱であるから、とかではなく、自分自身の人生を考え直す時間としても、男性においても育休をとるべきだし、会社としても、推奨を行っていきたいと思います。家庭と向き合う時間を意図的に作り、「なぜ働くか」を考える時間を作るのはキャリア形成においても意味があるように思います。ダラダラ働き、気が付けばシニアになっていた、ということは割と不幸です。
代表権を持ち、第二創業期の真っただ中にあった私自身が、あえて休むこと、それらを通じて得たものはとても大きかったです。今後も、あらゆる生き方が肯定されるように、当社の中でも、多様な生き方を認めるカルチャーを作っていきたいな、と感じました。
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最後に育休は大企業の特権!ではなく、小回りが利く地方の中小企業だからこそ、積極的に取り入れていく必要があると思っています。一人のインパクトが大きいため、なかなか大変ではありますが、当社は中小企業であっても、しっかりと育休や産休を含めた、会社全体の各自の人生の在り方を考えていきたいと思います。
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